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2022.07.20

相手より先に離婚を切り出したら不利になる?



相手より先に離婚を切り出したら不利になる?



離婚に関する法律相談を受けるとき、しばしば「私の方から離婚を先に切り出したら不利になるんですか?」という質問を受けることがあります。

結論からお伝えすると、的には先に離婚を切り出したからといってその方が不利になるということはありません
それは、当事者同士で話し合っている場面だけでなく、調停、訴訟の場面でも同じです。

したがって、そのことを心配されているなら、不安になられる必要はありません。



ただ、これはあくまで「法的に不利になることはない」ということであって、先に切り出したことで交渉上の主導権を相手に握られ不利に感じるということは実際上はあるかもしれません

例えば、双方とも離婚することは納得しているものの、その他の条件面で折り合いがつかず話し合いが膠着状態になっている場面で、相手方が、こちらが先に離婚を切り出した点をとらえ、「そちらが離婚したいと言い出したから話し合いに応じているが、自分は別に離婚をしたいわけではない。」などと口にし、こちらの離婚の求めに応じる代わりに相手方の示す条件に応じるよう求めてくるという場合を例に挙げます。
このような場合に、こちらの方が「早く離婚したい」と思っていればいるほど、「相手方から提示される不利な条件に応じなければ離婚できないのではないか。」と感じがちで、その結果、こちらが不利な立場に置かれていると感じてしまう方が多くいらっしゃるように思います。

しかし、この問題は、離婚の問題を夫婦間の話し合いで解決しようとしている限りは、致し方ない問題といえます。

先にこちらが考えていることを明らかにすると、相手方にそれを前提にこちらに不利な内容の回答がなされるというのは交渉事においてはよくあることですが、一方で、離婚の条件面での話し合いは相手方との合意を遂げなければゴールはありませんから、離婚の問題を話し合いで解決したいと考えているならば、後にも先にも、こちらの考えは相手方に示さざるを得ません。

それなのに、交渉上不利になるかもしれないから離婚を先に切り出せないというのでは、結局のところ、離婚のことで悶々とする日々が続くだけになってしまいます。

このような場面では、ご自身の求める結論を得るため、相手方の意向にかまわず粛々と調停、訴訟の法的手続に進めていくということが奏功する場合もあるでしょうし、法的手続に進まず、弁護士を間に入れて話し合いを進めていくことで事態が好転することもあるかもしれません。

いずれにせよ大事なことは、話し合いをする中でご自身が不利になるかもしれない、有利に話を進めたいとお感じになるなら、事前に弁護士に方針を相談しながら話し合いを進めることを強くお勧めします。
ご自身で対応することが難しいということであれば、あなたに代わって対応を引き受けて話し合いを進めていくことも可能です。

離婚の話し合いをどう進めていけばよいだろうとお悩みの方は、まずは、あかし興起法律事務所の弁護士渡邉友にご相談ください。

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