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2023.10.23

【解決事例】養育費債務の支払を免除し、元夫から財産分与として自宅不動産の共有持分を取得できた事例

依頼された方

・30歳代
・女性

相談までの経緯

相談者は、当事務所の弁護士が以前に夫との協議離婚に関してお手伝いをした方でした。
協議離婚後、元夫は、離婚協議書記載のとおりに養育費の支払を続けていましたが、離婚後ある程度した頃から、養育費の支払いが滞るようになりました。
相談者は、今後の養育費の回収を図りたい思いがありましたが、他方で、元夫とやり取りをすることが精神的に大きな負担であったため、当事務所にご相談に来られました。

相談後、当事務所弁護士が対応した結果

養育費の回収に関する交渉代理のご依頼を受けた弁護士は、すぐに元夫と連絡を取り、元夫との交渉を始めました。

交渉を始めてみると、元夫は、養育費の支払を滞らせたことに関し、離婚後、面会交流が十分実施できていないことへの不満等を述べはしたものの、弁護士の説明・説得の末、ご依頼を受けた時までに未払いとなっていた数か月分の養育費について、その全額の回収を実現できました

この時点で、依頼者が求める結果を獲得できていたのですが、依頼者は、今後も元夫が養育費の支払を怠った場合に、今回同様の対応をまたしなければならないことに不安を感じており、元夫の養育費未払を気にせずに安心して生活していきたいという思いが強くなっていました。

本件においては、依頼者には、過去の協議離婚の際に夫と共有名義の自宅に関して夫に共有持分の移転を求めたものの、諸般の事情により夫がそれを拒んだため、依頼者の住む自宅が離婚後も元夫と共有名義のままになってしまっているという事情がありました。

そのことから、弁護士は、依頼者と元夫の双方に対し、将来の養育費債務の支払を免除する代わりに、財産分与として自宅不動産の元夫の共有持分を依頼者に移転させることを提案しました。

かかる交渉にはそれなりの時間を要しましたが、最終的には、双方が納得のいく条件で名義変更に関する合意書を締結し、司法書士の先生とも連携を取りながら、その後速やかに元夫に移転登記手続を遂げさせることができました。

依頼者としては、養育費債務を免除するという点でデメリットを含む内容ではありましたが、元夫との今後の関わりを絶って精神的に落ち着いて生活をしたいという思いを強くお持ちであったうえ、一旦はあきらめかけていた自宅の共有持分獲得という目的を実現できたことから、今回の事件終了の際には非常に喜んでいただけました

弁護士からのコメント

本件では、依頼者が協議離婚の際にあきらめていた自宅の共有状態の解消という問題を、将来の養育費債務の免除という犠牲は伴ったものの、本人が予想していた時期よりもずっと早くに、交渉という方法で実現できたことが大きな成果であったと思います。
依頼者の方からもアンケートにて感謝の声をいただけました。

今回のような解決方法は、離婚問題で悩む多くの方に参考になる事案とまでは必ずしも言えませんが、相手方の資力や性格等から「養育費回収にはあまり期待が持てない」という思いを持たれている方の場合には一つの方策として参考になるのではないかと思います。
もし、同様の事案でお悩みを持たれている方は、是非、あかし興起法律事務所へのご相談をご検討ください。

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